公益財団法人日本環境協会

運営開始時期等

日本環境協会は、1977(昭和52)年、当時の環境庁(現 環境省)の呼びかけにより民学官の協働のもとで設立され、事業の主なものは「エコマーク事業」、「グリーン購入推進事業」、「環境教育事業」及び「環境行政への協力」である。そのなかで、エコマーク制度は、日常生活や事業活動に伴う環境への負荷の低減など、環境保全に役立つと認められる商品(製品およびサービス)に「エコマーク」を付けることにより、商品の環境的側面に関する情報を広く社会に提供し、持続可能な社会の形成に向けて消費者ならびに事業者の行動を誘導していくことを目的とし、1989年に一般消費者に向けて創設された環境ラベルである。

エコマーク事業の説明

エコマークは、ISO14020(環境ラベル及び宣言・一般原則)およびISO14024(環境ラベル及び宣言・タイプⅠ環境ラベル表示・原則及び手続き)に則って運営される、日本で唯一のタイプI環境ラベルである。その特徴としては、「第三者認証」と「商品のライフサイクルの各段階における環境改善のための4つの重点領域に着目して商品分野ごとに認定基準を策定し、認定審査を行う」ことにある。また、エコマーク事業の適正な運営を図るため、「運営委員会」、「企画戦略委員会」、「基準審議委員会」、「審査委員会」、および基準案策定のための「商品分野別基準策定委員会」を設置し、ステークホルダーの方々の参加と協力を得ながら、透明性、公平性を重視した事業運営を行っている。

資源循環への取組

エコマークは、創設当初の1989年から、資源の循環の観点から、プラスチックごみの再生利用に関する認定基準を設定し、再生プラスチックの使用を推進してきたが、プラスチック資源循環に係るエコマークの考え方などを有識者からなる委員会での審議を通じて再整理し、2020年2月に「プラスチックの資源循環に関する基本方針」を公表した。同方針では、国のプラスチック資源循環戦略の基本原則である3R(リデュース、リユース、リサイクル)+Renewableを推進していくものとして、次の施策等が掲げられた。

・再生プラスチックの利用拡大を引き続き進めると共に、バイオマスプラスチックの利用拡大を図る

・リデュース・リユースを推進する認定基準を開発する

・ワンウェイ製品のうち、レジ袋などの使い捨て製品は、資源を適切に使用するとの観点から、従来どおりエコマークでは認定の対象としない

・生分解性プラスチックは、環境中で使用され回収が難しく生分解性能が発揮される用途に限定して、従来どおり認定していく

・シェアリングサービスなど、社会全体で環境負荷低減に繋がる製品サービスシステムの対象拡大を図っていく

現在、この方針を基に、資源循環に資する認定基準の拡充を図っている。

取組を紹介したURL等

エコマークウェブサイト:https://www.ecomark.jp/

エコマーク商品類型紹介ウェブサイト:https://www.ecomark.jp/nintei/

エコマーク「プラスチックの資源循環に関する基本方針」紹介ウェブサイト:https://www.ecomark.jp/info/release/post_60.html