東日本旅客鉄道株式会社

企業としての循環経済への取組に対する基本的な価値観や方針

① 数ある社会課題の中からサーキュラー・エコノミーに関する課題を自社が事業活動を通じて取り組むべきマテリアリティとして特定した理由

お客さまの日常生活と広く関わり合いを持ち、地域や社会に不可欠な事業を運営している当社にとって環境問題は避けては通れない社会的問題である。

そこで、中長期的な視点での事業を通じて社会的課題の解決に取り組むことで、お客さまや地域の皆さまからの信頼を高め、当社の持続的な成長につなげていくという考えのもと、「豊かな地球環境のために」というマテリアリティを設定し、そのサブマテリアリティとして「サーキュラー・エコノミー」を掲げている。


②サーキュラー・エコノミーに係る取組を企業価値向上につなげるための基本的な方向性

当社ではサーキュラー・エコノミーに係る取組みとして、事業活動に伴い排出される廃棄物の排出量・処分量削減に対する3Rの推進があげられる。

具体的な方向性としては、JR東日本東京資源循環センターのリニューアル等、廃プラリサイクル事業への設備投資を実施する。そして、グループ会社と連携し、廃プラスチックや食品廃棄物等の廃棄物の回収・再資源化・グループ内利用の拡大などを通して、JR東日本グループ内での資源循環を目指している。 


循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み

当社グループは、お客さまや地域の皆様からの信頼を基盤に「モビリティ」とお客さまの「生活ソリューション」につながる事業を幅広く展開している。この2点を軸に、戦略に基づく各事業の強化、グループ全体の「融合と連携」の進化、そして新領域への絶え間ない挑戦を通じて、輸送サービス、生活サービス、IT・Suicaサービスの3つの領域を生み出している。これらの重なりから生まれる当社独自の価値創造を通じて、モビリティと生活ソリューションの2軸で社会的な課題の解決に取り組み、サステナブルな成長を実現すると同時に、お客さまや地域の皆さま、株主・投資家の皆さま、社員・家族の心豊かな生活を実現していくことを目指している。


指標・目標の設定

当社は、気候変動が鉄道運行や事業に与えるリスクを踏まえ、2030年度の数値目標として、駅・列車ゴミにおけるペットボトルのリサイクル率100%、廃棄物(一廃・産廃)のリサイクル率(グループ会社)73%(2013年度比)と大きく分けてふたつに設定している。2022年度の実績としてペットボトルのリサイクル率は97%であり、目標数値に近い数字であり、廃棄物のリサイクル率は79%と現時点で上回っている。


実施体制

サステナビリティ戦略を実行するためのマネジメント体制として、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ戦略委員会」を設置し、持続可能な社会の実現をめざし、さまざまな社会的課題の解決に向けた当社グループの基本方針を定め、その推進を図っている。


参考URL

https://www.jreast.co.jp/eco/pdf/