日清食品ホールディングス株式会社
日清食品ホールディングス株式会社
の取組事例
企業としての循環経済への取組みに対する基本的な価値観や方針
日清食品グループは人類を「食」の楽しみや喜びで満たすことを通じて社会や地球に貢献する「EARTH FOOD CREATOR」という理念のもとCSV経営を掲げており、気候変動、高齢化、人口増といったESG課題やSDGsを成長の機会と位置付け、循環経済等への取り組みを通じて社会により貢献できる企業を目指しております。
その考え方の元、当社が将来にわたり持続可能な成長を保っていく為のマテリアリティの一つとして環境負荷低減を特定し、包括的な環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」を策定、2030年における定量的な目標を掲げグループ一丸となって取組む旨を公表しています。
循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み
当社の代表的な製品である「カップヌードル」は常に進化しています。
2008年に、石油のような限りある資源をできるだけ削減し、再生可能資源である紙を使用した「ECOカップ」に変更しました。そして2019年には、CO2問題への取組みを強化すべく、更にバイオマス度を81%に上げた環境配慮型容器「バイオマスECOカップ」への切り替えを開始しました。「カップヌードル」が発売50周年を迎える2021年度中を目途に、すべての「カップヌードル」の容器を「バイオマスECOカップ」へと切り替える予定です。
具材では植物由来の原料を含むハイブリッドミート「謎肉」を活用し、2021年6月には「プラスチック素材の“フタ止めシール" の廃止」を発表しています。
このような取組みを通じて世界的に議論されている課題の解決に貢献していくことが持続可能な成長の実現に必要と捉えています。
指標・目標の設定
当社の環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」では、気候変動問題へのチャレンジと資源有効活用へのチャレンジの2つを柱としています。気候変動問題へのチャレンジでは以下の温室効果ガス削減目標を掲げており、「Science Based Targets (SBT) イニシアチブ」の認定も取得しています。
[2030年度までの温室効果ガス削減目標 (2018年度比)]
Scope 1+2: 30%削減
Scope 3: 15%削減
また、資源有効活用へのチャレンジとして以下の目標を掲げています。
[2030年度までの目標]
・持続可能なパーム油調達比率 100%
・水資源の使用水準12.3m3/百万円 (IFRSベース売上高)
・日本国内の生産過程における廃棄物再資源化率99.5%
・日本国内の販売、流通過程における廃棄物総量50%削減 (2015年度比)
実施体制
持続可能な環境・社会の両立に向けた、当社の事業活動が生み出す環境・社会への負荷低減の推進体制の一環として、2020年4月より、代表取締役・CEOを委員長とする「サステナビリティ委員会」を設立し、環境、人権、広報・社員教育、ESG課題分析などのワーキンググループを設け、社内外の取組みを推進しています。さらに、2021年4月、取締役会の諮問機関として外部有識者を中心とした「サステナビリティ・アドバイザリーボード」を設立し、サステナビリティに関するグローバルな動向把握および取組みの達成状況を確認しています。
社員に向けては、サステナビリティに対する意識を醸成するため、CEOからのメッセージの発信に加え、グループ社内報を通じた定期的な環境・社会課題およびSDGsの周知、環境・社会の課題に貢献した社員・組織の取組みを社内表彰なども実施しています。また、社員への意識調査を毎年実施し、自社の環境配慮と社会への貢献度に関する意識の変化を把握しています。
参考URL
https://www.nissin.com/jp/sustainability/environment/business/eco/