AREホールディングス株式会社
企業としての循環経済への取組に対する基本的な価値観や方針
当社は「この手で守る自然と資源」というパーパスの下、環境負荷の低減に貢献する「貴金属事業」、資源やエネルギーの循環に貢献する「環境保全事業」を永く運営してきた。当社の事業活動そのものが循環経済への取組であり、事業の成長と循環経済への貢献の両立を実現している。長期ビジョンである「環境と社会をつなぐ循環経済の担い手となる」ために今後も前進していく。
循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み
当社の貴金属事業の売上高の大半を占める貴金属リサイクル事業は、地政学的リスク、資源高、インフレ懸念等が顕在化する中で重要度が高まっている。様々な産業から貴金属含有スクラップを回収しているが、貴金属含有量の分析力、顧客密着型でITを駆使した営業力、人権や環境に配慮した原材料調達やトレーサビリティ管理が強みである。
当社の環境保全事業は、社会全体のカーボンニュートラルに向けた動きやデジタルトランスフォーメー ションの伸展によりビジネスの変化が期待される中、産業廃棄物業界における資源やエネルギーの循環に努めることや、デジタルプラットフォームを提供することでサーキュラーエコノミーに貢献している。永年業界をリードしてきた経験とノウハウが強みである。
指標・目標の設定
当社は優先的に取り組むべきサーキュラーエコノミーに関する課題として次の4つを設定している。①貴金属リサイクルの拡大(2030年度に貴金属リサイクル量年間410t、CO2削減効果年間146.5万t)、②人・社会・環境にやさしい貴金属供給、③産業廃棄物の適正処理拡大(2030年度に年間50万t)、④CO2排出量の削減(エネルギー起源のCO2排出量2030年度に2015年度比△50%)
実施体制
当社グループのサステナビリティはサステナビリティ委員会が推進している。サステナビリティ委員会は、代表取締役社長(CEO)、事業会社の社長と、技術部門・管理部門のトップで構成されており、CEOが委員長を務めている。取締役会に対してもサステナビリティ委員会の審議事項を四半期毎に報告するとともに、重要事項を取締役会で決議することでガバナンスを効かせている。