株式会社TBM
株式会社TBM
の取組事例
企業としての循環経済への取組に対する基本的な価値観や方針
当社は、「進みたい未来へ、橋を架ける」をミッションに、日本の技術による、世界の環境負荷軽減や社会の持続的な発展に貢献する事業を展開している。社会課題のなかでも、気候変動、水リスク、資源の枯渇、海洋プラスチック汚染を特に重要な課題と位置づけており、サーキュラー・エコノミーはそれらを解決するために有益な枠組みであることから、ミッション達成に向けて積極的に活用している。当社が事業を通じて提供する価値は、資源採取量の抑制、資源の効率利用の促進、資源価値の向上等であり、こうした価値の提供が、当社のサステナビリティ・ベンチャーとしての企業価値向上につながると考えている。
循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み
当社の主要製品であるLIMEX(ライメックス)の主原料は、世界中に非常に豊富に存在し、日本での自給率も100%である石灰石である。世界でのプラスチックや紙の需要・使用量が伸びるなか、LIMEXはプラスチックや紙の代替として使用することができ、プラスチックと比べて石油由来樹脂使用量の削減や温室効果ガス排出量の抑制、紙と比べて水利用量の削減が可能。また、LIMEXは、主原料が石灰石であり、物性低下率を抑えた高効率なリサイクルが可能な処方で製造。LIMEXは既存のプラスチック成形機を利用できるため、海外での生産・供給に際して初期投資が少なく済み、海外展開の拡大や強い価格競争力が期待できる。
新事業CirculeX(サーキュレックス)は、LIMEXや廃プラスチックのマテリアルリサイクル、再生材料を50%以上含む素材の開発・製品化等により資源の適切な再生利用・循環を促進する。廃プラスチックの国内処理のニーズが高まっていることを受け、本年8月に神奈川県横須賀市において国内最大級のプラスチックリサイクルプラントプロジェクトを始動した。本プラントでは、使用済みのLIMEXや廃プラスチックを焼却せず、自動選別・洗浄し、再生ペレットを製造する予定。マテリアルリサイクルにより、CO2排出量や天然資源の消費の抑制を目指す。
指標・目標の設定
本年8月、当社ミッションの実現に向けた野心的な目標として「TBM Pledge 2030」を策定した。
① Go Carbon Negative|2030年までにカーボンネガティブを実現する
② Go Circular|2030年までに100万トンのLIMEXとプラスチックを50カ国で循環させる
実施体制
当社のミッションや、「TBM Pledge 2030」の達成に向けたサステナビリティに関する事項は、サステナビリティ委員会が戦略や計画の立案や、モニタリングを行う。当委員会は代表取締役を委員長とし、委員は最高マーケティング責任者(CMO)、サステナビリティチーム、社外アドバイザーにより構成され、毎月1回の定例会において、組織運営や事業活動の現状や課題、解決方法について、サステナビリティの観点から議論を行う。サステナビリティ委員会で議論、決定した事項は、各部門・拠点等に展開され、責任者・担当者による実行はサステナビリティチームによってモニタリングが行われ、必要に応じサステナビリティ委員会の議題となる。サステナビリティ委員会の活動で特に重要な事項は、取締役会において報告事項または決議事項として扱われる。サーキュラー・エコノミーにも関連する事項も当委員会の重要テーマである。サーキュラー・エコノミーに関する事業は、営業、経営企画、開発・生産、コーポレート・コミュニケーションが部署横断で実行している。
参考URL
TBMの製品サービス
TBM Pledge 2030
https://tb-m.com/company/pledge/
TBMのサステナビリティ