株式会社ダイセキ
株式会社ダイセキ
の取組事例
企業としての循環経済への取組に対する基本的な価値観や方針
・当社が主に取り組んでいるリサイクル・産業廃棄物処理業は”静脈産業”と呼ばれます。心臓から動脈を通して体中に送られた血液を心臓に返す働きを持つ動脈のように、”動脈産業”であるメーカーが製品を製造する過程で発生する廃棄物を燃料や原料として再資源化し、再びメーカーに返すことが当社の役割であると認識しています。当社は「リサイクル」という言葉がまだ一般化していなかった1958年の設立以来、日本を代表する”静脈産業”企業として、循環型社会の構築や環境保全に貢献していきます。
循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み
当社は全国41拠点のネットワークで産業廃棄物処理と資源リサイクルに関するサービスを提供しています。10,000を超える顧客との取引があり、様々な業種のモノづくり産業を支えています。当社は処理難度の高い廃液同士を組み合わせて処理難度を下げる独自の複合処理技術により、他社では処理困難な廃棄物でも処理できる場合があります。
指標・目標の設定
・産業廃棄物の受入量に対するリサイクル処理量の割合をリサイクル率と呼び、毎年目標値を設定して取り組んでいます。
・産業廃棄物の処理時のCO2排出量について、当社のリサイクル処理と焼却処理を比較することでリサイクル処理によるCO2排出量の削減効果を評価しています。このようにして当社は産業廃棄物処理を委託される顧客のSCOPE3排出量の削減に貢献しています。
・廃溶剤等を原料としてリサイクルした再生燃料を石炭の代替燃料として販売しています。これに伴う顧客の化石燃料使用量の削減効果を評価しています。
実施体制
当社は環境ビジネスを主たる事業としているため、リサイクル率の向上、CO2排出量削減、再生燃料による化石燃料の代替をISO14001の年間計画に盛り込み、経営会議で報告しています。当社はサステナビリティレポートで投資家に向けてこれらの取り組みの情報を開示しています。このレポートのなかで、循環型社会の構築、環境保全、CO2排出量削減といった社会が求める価値創造に向けた取り組みや、TCFDに基づく気候変動問題に関するシナリオ分析について説明しています。当社の経営層はサーキュラーエコノミーの進展を考慮しながら、中長期的なリサイクル事業の在り方について検討を行っています。