casestudy 取組事例

再生燃料による化石燃料使用量と温室効果ガスの削減

[企業・団体名] 株式会社ダイセキ

開始時期(予定)等

1994年

技術やビジネスモデルの説明

当社は廃溶剤を含む廃油、廃酸、廃アルカリ、汚泥などの産業廃棄物の収集運搬、中間処理、リサイクルを主な事業としています。当社はこのうち廃溶剤を再生燃料にリサイクルして石炭を大量に使用する企業に販売し、その販売先において再生燃料は石炭の代替として利用されています。このように再生燃料は化石燃料の使用量削減に貢献しています。日本溶剤リサイクル工業会によると、2011年度の国内における使用済溶剤排出量は1750千t、このうち溶剤や燃料としてのリサイクルが320千tでした。リサイクルされなかった分は焼却等の処分により多くのCO2を排出しているため、その処理が課題です。当社は溶剤リサイクル企業が蒸留リサイクルできなかった処理困難な廃溶剤を引き取り、不純物の除去やセメント会社等が求める規格に成分を調整することで、再生燃料にリサイクルしています。

実績や目標など

当社は2020年度において、廃溶剤130千tと廃油76千tを受け入れて、リサイクル処理を行い、203千tの再生燃料として出荷しました。この再生燃料はカロリー換算で石炭155千tに相当します。再生燃料の代替により、これだけの化石燃料使用量を削減に貢献しています。またこの廃溶剤をリサイクルすることによって、焼却された場合の排出量の99%に相当する437千tCO2を削減することができました。これは当社に産業廃棄物処理を委託された顧客のSCOPE3カテゴリー⑤(廃棄物)の排出量削減に貢献していることを意味しています。

取組を紹介したURL等

https://www.daiseki.co.jp/csr/report/pdf/Daiseki2021_05.pdf