
株式会社タウ
株式会社タウ
の取組事例
企業としての循環経済への取組に対する基本的な価値観や方針
① 数ある社会課題の中からサーキュラー・エコノミーに関する課題を自社が事業活動を通じて取り組むべきマテリアリティとして特定した理由
当社は、1997年の設立以来、「モノが大切にされ続ける循環型社会の実現」を目指し、損害車(交通事故や風水害によって損傷した車)の買取・販売事業を展開してきました。損害車は特に海外での需要が高く、アジア・中南米・オセアニアにおける新興国では、元のクルマの状態に修理して広く再利用されています。損害車のリユースやリサイクルは、自動車の寿命を伸ばすだけではなく、事故や風水害に遭われた方々の経済的・心理的負担の軽減、CO2排出量の抑制、新興国における生活水準向上など、環境・経済・社会に貢献できるビジネスです。そのため、当社の事業こそがサーキュラー・エコノミーの活動であると考えています。
② サーキュラー・エコノミーに係る取組を企業価値向上につなげるための基本的な方向性
当社は、損害車の状態や年式に応じた最適な処理方法を選択することで、損害車の価値を最大化する仕組み「カー・トリアージ」を提唱しています。「トリアージ」とは、災害などで負傷者が多数発生した際、最善の治療を施すために、優先順位を決めて処置を行う概念を指し、「カー・トリアージ」はこれを損害車の再利用に当てはめた概念です。当社は、損害車を修復利用・部品利用・素材利用の3つに区分し、どのような状態の損害車でもその価値を最大限に引き出すための処理方法を実現しています。
循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み
当社の販売マーケットは世界125か国、約13万社にのぼります。損害車の買取台数における国内市場シェアは20%を超え、損害車の輸出において国内最大の取扱台数を誇っております。今後も、損害車リユースビジネスのリーディングカンパニーとしての地位を維持するとともに、「損害車=価値あるリサイクル資源」・「損害車はタウへ」というイメージを広く定着させることを目指しています。
指標・目標の設定
当社は、損害車リユースビジネスのリーディングカンパニーとして、仕入ネットワークの拡充、販売マーケットの確保・拡大に努めています。また健全な経営を行うため、キャッシュフローを意識した経営を徹底しています。優れた社風を築き上げ、企業としての透明性、信頼性を社内外のステークホルダーに評価していただくための活動を戦略的に実施するとともに、その実現に向けて市場価値の高い社員の育成にも注力しています。
実施体制
当社は時代や環境の変化に左右されることのない経営理念を「原理原則・軸」として、長く安定した経営を目指しています。タウの原理原則である経営理念に基づき、経済発展(情報の非対称性の解消)、産業廃棄物の低減(地球温暖化の抑制)、格差の是正(社会資産の最大化)を意思決定の軸としてビジネスを展開しています。そして、これらを実践することで、社会から真に信頼される会社を目指しています。