casestudy 取組事例

遮光グレードのバリアフィルム「GL-ME-RC」

[企業・団体名] 凸版印刷株式会社

開始時期(予定)等

日本国内と同時に海外に向けて、2022年4月より本格的な販売を開始

技術やビジネスモデルの説明

高いバリア性能と遮光性を有する「GL-ME-RC」の開発により、品質保持のため遮光性が必要な医薬品や食品にも、高いバリア性能と環境適性を併せ持つ「GL BARRIER」※1の使用が可能になりました。 

・高いバリア性能を持つアルミ蒸着仕様の「GL BARRIER」

「GL BARRIER」の開発を通じて培った独自の蒸着技術と、耐屈曲性能を高めるコート加工を施しており、高いバリア性を実現するとともに遮光性、耐屈曲性も有しています。今まで、内容物を保護するためにアルミ箔を使用する必要があった製品の代替が可能です。

・アルミ蒸着フィルムとのバリア性能比較

「GL-ME-RC」は、アルミ蒸着+バリアコートの2層構造によりバリア性に優れます。酸素バリア性を比較すると、一般的なアルミ蒸着フィルムに比べて約5倍優れたバリア性能を発揮します。また、耐延伸バリア性にも優れ、フィルム延伸後の酸素バリア性は一般的なアルミ蒸着フィルムに比べて約500倍優れたバリア性能を示します。※2

・アルミ箔からの置き換えによりCO₂排出量を削減

従来のアルミ箔を使用した構成から、「GL-ME-RC」を使用した構成に置き換えることで、包材製造時に排出するCO₂量を約15%削減することが可能です。(※3 当社算定)

実績や目標など

国内外の医薬品や食品業界に向けて拡販し、2025年に関連受注を含め約100億円の売上を目指します。

取組を紹介したURL等

https://www.toppan.co.jp/news/2022/04/newsrelease220407_1.html

※1 GL BARRIER 凸版印刷が開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称

※2 バリア性能比較

・酸素バリア性 (酸素透過度)

GL-ME-RC=0.06 一般的なアルミ蒸着フィルム=0.30

(測定条件 JIS K7126-2 法 30℃70%RH 単位:cc/㎡・day・atm)

・耐延伸バリア性 流れ方向(MD)に 6%延伸後、酸素透過度を測定

 GL-ME-RC=0.20 一般的なアルミ蒸着フィルム=100

(測定条件 JIS K7126-2 法 30℃70%RH 単位:cc/㎡・day・atm)

上記の測定値は当社測定環境で得られたものの一例であり、保証値ではありません。

※3 CO₂排出量の算定範囲 パッケージに関わる①原料の調達・製造、②包材の製造、③輸送、④リサイクル・廃棄