casestudy 取組事例

プラスチックの自己循環リサイクル

[企業・団体名] 三菱電機株式会社

開始時期(予定)等

日本で2001年に家電リサイクル法が施行される以前の1999年から、三菱電機グループは業界初となる家電リサイクル工場を稼働し、リサイクル事業を推進してきました。2010年からは、使用済み家電から回収したプラスチックを再び三菱電機の家電に用いる「自己循環リサイクル」を本格化しています。

技術やビジネスモデルの説明

使用済み家電を破砕して生じる混合プラスチックは、従来、リサイクルが困難とされていました。しかし三菱電機グループは、混合プラスチックから様々なプラスチックを高純度で分離し、再利用できるようにする技術を確立しました。現在では、使用済み家電から回収したプラスチックをエアコン、冷蔵庫などの自社製品に再利用する「自己循環リサイクル」を事業として展開しています。

事業の中心的な役割を担うのが、家電リサイクル工場である株式会社ハイパーサイクルシステムズ(以下、HCS)とプラスチックを選別する株式会社グリーンサイクルシステムズ(以下、GCS)です。使用済み家電は、まず HCSで解体されたのち、機械で破砕されます。そして、その中から選別されたプラスチックがGCSに送られ、プラスチックの種類ごとに分別されます。現在、GCSでは、調達する混合プラスチックの約80%をバージン材同等の「高純度プラスチック」に再生しています。GCSの年間処理能力は、約1万5000トンです。

プラスチックの選別において、純度と回収率は一般的にトレードオフの関係にありますが、静電選別やX線選別の性能改善などによって、高純度を維持したままで、回収率を高めることに成功しました。また、色彩選別や様々な改質技術の開発によって、混色や異物混入といった制約も克服し、冷蔵庫などの白色系部品や、難燃性、耐候性、耐衝撃性が要求されるクリーナー、除湿器、換気扇など幅広い製品群の部品への展開が可能になりました。

また、自己循環リサイクルプラスチックには、製造コストが大幅に変動しない限り、価格変動リスクが少ないというメリットもあります。

実績や目標など

自己循環リサイクルプラスチックの使用率は、当社のエアコンでは使用されているプラスチックの約10%、冷蔵庫では17~21%を占めています。今後も技術を進展させ、環境配慮と経済性が両立する自己循環リサイクルの拡大を推進していきます。

取組を紹介したURL等

・三菱電機グループ環境報告2020 P.36 プラスチックの自己循環リサイクル

https://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/environment/report/pdf/2020/all.pdf

・三菱電機技報2020年7月号 「混合プラスチック高度選別技術の進展と自己循環リサイクルの拡大」

https://www.giho.mitsubishielectric.co.jp/giho/pdf/2020/2007107.pdf

・三菱電機技報 2017年12月号 「自己循環リサイクルでのプラスチック改質技術」

https://www.giho.mitsubishielectric.co.jp/giho/pdf/2017/1712109.pdf