ケミカルリサイクルによるペット再資源化に向けた技術検討と実用化
[企業・団体名] キリンホールディングス株式会社三菱ケミカル株式会社 キリンビバレッジ株式会社
構成メンバーとその役割、連携のポイント
キリンホールディングス株式会社と三菱ケミカル株式会社は、ケミカルリサイクルによるペットの再資源化に向けた技術検討と実用化を目指す共同プロジェクトを2020年12月より開始しました。キリンのPETユーザー技術の知見と、三菱ケミカルのPETメーカー技術の知見を持ち合って、「プラスチックが循環し続ける社会」を目指していきます。
開始時期（予定）等
2020年12月より共同プロジェクトを開始し、2027年までにはケミカルリサイクル技術を用いたプラントを稼働させることも視野に実用化を目指します。
技術やビジネスモデルの説明
「プラスチックが循環し続ける社会」の実現を目指して、ケミカルリサイクルによりペットの再資源化を可能にするため、次の取り組みを検討していきます。
・廃ペットボトル及びその他使用済みPET製品の回収
・ケミカルリサイクルによるペットの再原料化
・再生ペット原料を使用した飲料ペットボトル及びその他ペット製品の製品化
また、この過程では、「オープンイノベーション」を取り入れながら、国内外の企業等とパートナシップを構築していきます。
日本での「ペットボトルからペットボトル」への再生率は低く、多くが食品トレーや衣類などのペット製品に再生されています。これらは一度は再生され資源として利用されますが、その後は回収・再生されずに焼却されることが多く、持続可能な再資源化には課題があります。また、メカニカルリサイクルの技術のみでは、リサイクル樹脂から取り除くことが難しい混在成分があり、繰り返し再生することで樹脂の品質が低下すると言われています。
今回、三菱ケミカルとともに技術検討するケミカルリサイクルは、廃ペットボトルを選別、粉砕、洗浄して汚れや異物を取り除いた上で、解重合（化学分解処理）を行い、ペットの中間原料まで分解、精製したものを再びペットに重合（合成）するもので、廃ペットボトルを純度の高いペット原料に再生することができます。
実績や目標など
キリングループでは、日本国内におけるペットボトルのリサイクル樹脂使用割合を2027年までに50％に高めることを目指します。
