casestudy 取組事例

ペットボトルのキャップを再生し、化粧品の容器に利用

[企業・団体名] キリンホールディングス株式会社 キリンビバレッジ株式会社 株式会社ファンケル 株式会社アテニア

構成メンバーとその役割、連携のポイント

キリンホールディングス株式会社は、株式会社ファンケルとの間で、さまざまな共同開発を進めています。

両社の環境保護に関する取り組みの一環で、キリングループのキリンビバレッジ株式会社において、ペットボトル入り清涼飲料の生産時に排出されるキャップを再生樹脂に加工した素材を、ファンケルのグループ会社である株式会社アテニアの化粧品容器の一部に採用し、2021年1月下旬より順次切り替えました。

詳細

フィルムパウチを使ったアテニア製品の「スパウト部」に、ペットボトルのキャップに由来する再生樹脂を採用しました。

再生樹脂の製造方法については、まず、キリンビバレッジがペットボトルのキャップを選別回収します。そして、専用の機器で印刷を除去、粉砕してフレーク状にします。その後、溶解、混合してペレット状にします。さらに、このペレットを溶解し、色素を加えて再生樹脂にしたものを成型して完成させます。

背景と目的

キリンとファンケルは2019年の資本業務提携後、SDGsやキリンが掲げるCSVへの貢献に向けて、環境配慮の観点を持った容器や包装資材の設計や生産で協業できることを積極的に検討しています。今回、ペットボトル入り清涼飲料のキャップを大量生産する際の初期段階や生産中に、また製造する製品の切替時にそのまま利用できないキャップが排出されていることに着目し、この樹脂の再利用と化粧品容器への採用を検討しました。再利用に向けて、協業により課題を解決し、本製品への応用に成功しました。

今後の展開

今後も、キリンビバレッジから排出されるペットボトルのキャップについて、ファンケルグループのポリエチレンを使用した製品パーツへ応用することを検討していきます。また、キリングループとファンケルグループ各社の製品特性などを生かし、さまざまな視点で環境影響に対する取り組みについて検討を進めていく予定です。さらに、化粧品の容器の設計や包装資材の開発などについても、両グループにおけるこれまでのノウハウを融合し、環境負荷の低減に向けた研究や技術開発を進めていきます。

取組を紹介したURL等

https://www.kirinholdings.co.jp/news/2020/1104_01.pdf