casestudy 取組事例

巡回回収システムの高度化による建材資源循環の促進

[企業・団体名] 大成建設株式会社 日本通運株式会社

構成メンバーとその役割、連携のポイント

(1) 構成メンバーとその役割

・大成建設(株):不燃系建材端材の分別と数量管理

・日本通運(株):現場の端材状況と処理先の受入状況を把握、巡回回収し積替拠点まで運搬。

・積替拠点(日本通運物流センター):メーカー毎仕分け・集積

・二次輸送会社:受入工場の配送車両への積替え、積替拠点から受入工場に運搬(一部、日本通運(株)も対応)

・受入工場:端材を建材原料として再資源化


(2)連携のポイント

現場で端材の分別と数量管理を確実に行うことで、3PL(3rd.Party Logistics:第三者による物流業務)による統括物流管理(回収・積替・配送管理)を可能とし、複数現場と複数受入工場間の効率的な共同輸送を実現した。


実施時期

2017年度~


技術やビジネスモデルの説明

建材メーカーが自社製品の端材を製品原料としてリサイクルする広域認定制度は、リサイクル困難な不燃系建材端材を再資源化する手法として理想的な制度であるが、建設現場で利用する場合、少量端材の遠距離運搬による運搬費のアップが課題であった。

そこで、回収の集約化を図り当社独自に構築した統括物流システムを利用することで広域認定制度の利用を進めリサイクルを実現した。

代表的な取組みを以下に示す。


①メーカー指定運搬業者の共通化

巡回回収を担う運搬会社を、各メーカーの指定運搬業者に追加し共通運搬会

社とすることで、異なるメーカーの端材を同一車両で回収することを可能とし

た。

②日本通運株式会社による個別手配の集約化

  同一車両が複数現場を巡回して効率的に端材を収集し、複数の処理先で荷

下ろしすることを可能とした。

③動脈物流と静脈物流のマッチング

  工場からの建材納入車両(動脈物流)の復路便を積替拠点からの端材運搬

車両として利用 (静脈物流)した。


これより、不燃系建材端材の資源循環の促進を図ることができた。

また、埋立処理量・処理コスト・燃料使用量削減にも繋がった。


実績や目標など

(1)実績

建築資材:1,694t(広域認定1036t、有価物658t)回収。(2020年9月時点)


(2) 目標

参加現場数を拡大し共同巡回回収を標準化し、建材資源の更なる回収を図る。


取組を紹介したURL等

http://www.cjc.or.jp/cjc_news/r02syshyo/r02_sys_hapyou.pdf#page=1