住友化学株式会社
住友化学株式会社
の取組事例
企業としての循環経済への取組に対する基本的な価値観や方針
住友化学グループは、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献することにより、グループの持続的な成長を実現することを目指しており、サステナビリティの推進に経営として取り組むこととしています。この決意を示すために、私たちは「サステナビリティ推進基本原則」1)を策定し、企業理念体系の中で、「住友の事業精神」、「住友化学の経営理念」に次ぐものとして位置付けています。2019年には、企業理念に基づき、経営として取り組む重要課題「マテリアリティ」2)を特定し、プラスチックバリューチェーンに携わる事業者としての責務を果たすべく「プラスチック資源循環への貢献」を「社会価値創造に関するマテリアリティ」の一つに掲げました。またその翌年には、「住友化学グループ プラスチック資源循環に関する基本方針」3)を制定し、3Rを中心としたイノベーションに取り組むこと、個社では難しい課題には他者と連携すること、一人ひとりが自分事として捉えられるよう教育啓発にも取り組むことを重点ポイントとしています。さらに、プラスチックに限らず、希少金属やその他資源についても使用量削減・リサイクルの検討を進めています。住友化学グループは引き続き、他者とも連携しつつ、環境問題の解決や資源循環の実現に貢献する新しい技術や製品の早期の社会実装を通じて課題解決と企業価値の向上を目指して参ります。
循環型ビジネスにおける市場機会や自社の強み
住友化学は、炭素循環技術を循環型経済の実現に直結する石油化学部門の新機軸と考え、機会を捉えるべく様々な関連の取り組みを推進しています。例えば、化学の力で、使用後のプラスチックをペレットやモノマーなどに戻し、再びプラスチックの原料に使用することが出来ます。当社が長年培ってきた触媒設計や化学プロセス設計の技術を最大限に活かし、資源循環に関わる課題に挑戦し、資源循環のループを閉じ、循環型経済の実現に貢献していきます。
指標・目標の設定
住友化学は、持続的な価値創造のための重要課題「マテリアリティ」に対する主要取り組み指標「KPI」4)を設定しています。具体的には、環境貢献製品・技術に認定したSumika Sustainable Solutions(SSS)の売上収益(2021年度までに5,600億円)や、製品ライフサイクルを通じたGHG排出削減貢献量(電池関連)などを掲げています。プラスチック資源循環への貢献についてはリサイクル技術の開発と社会実装に向けた検討を進めており、資源循環への貢献を示すKPIの設定を検討しています。
実施体制
住友化学は、2018年4月より「サステナビリティ推進委員会」5)を設置しています。同委員会は、社長を委員長とし、各事業部門統括役員、コーポレート部門統括役員、世界4極の地域統括会社社長を委員として構成しており、社外取締役や社外監査役もオブザーバーとして出席しています。
委員会での議論については、開催の都度、取締役会に報告し、必要に応じて対応指示を受けつつPDCAを回しています。
このような議論や方向性を踏まえて、資源循環関連では、2020年4月に環境負荷低減に関する技術開発を行う研究グループ6)を新たに組織してイノベーションを加速させると共に、2021年4月には、「プラスチック資源循環事業化推進室」7)を新設し、ケミカルリサイクルをはじめとする各種取り組みの事業化を推進しています。
参考URL
1)https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/management/principles/basic_principles/
2)https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/management/materiality/
3)https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/management/materiality/plastic/
4)https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/management/kpi/
5)https://www.sumitomo-chem.co.jp/sustainability/management/system/
6)https://www.sumitomo-chem.co.jp/news/detail/20200324.html
7)https://www.sumitomo-chem.co.jp/news/detail/20210226_3.html