食品廃棄物を原料とするBDF燃料製造、バイオガス発電
[企業・団体名] DOWAエコシステム株式会社
開始時期
2009年、バイオディーゼル岡山(株)で廃食用油を原料とするバイオディーゼル燃料の製造・販売を開始
2021年4月、バイオディーゼル岡山(株)で、食品廃棄物を原料とするバイオガス発電事業を開始
技術やビジネスモデルの説明
食品廃棄物の発生抑制や有効利用は、持続可能な社会を構築するための重要な課題の一つである。
日本では2000年に制定された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」を受けた取組が進められており、年間約27百万トンの食品廃棄物等のうち、約17百万トンは飼料や肥料等にリサイクルされている。残りの約10百万トンは焼却・埋立等で処理されており、食品廃棄物の発生抑制や有効利用に向けては、なお一層の取組が必要である。
バイオディーゼル岡山(株)は、岡山市バイオ燃料地域利用協議会に所属し、岡山市と共同で一般家庭、飲食店、食品製造工場などから排出される廃食用油を回収し、最大で年間1,200キロリットルのBDF(Bio Diesel Fuel、バイオディーゼル燃料)を製造する。製造したBDFは、ごみ収集車や路線バスといったディーゼル車両、また発電機燃料や助燃材等に利用されている。
さらに、食品廃棄物を原料とするバイオガス発電を2021年4月に開始した。食品関連事業者から発生する調理くずや廃棄食品を年間約16千トン受け入れ、約1,600世帯の年間電力使用量に相当する発電を行い、固定価格買取制度(FIT)を利用して売電を行う。本施設では包装容器等を取り除く前処理設備を設け、飼料や肥料にリサイクルすることが難しい状態の食品廃棄物も 再生可能エネルギー源として活用することができる。
実績や目標など
2020年度 バイオディーゼル燃料の販売実績量 約550kL
2021年度 食品廃棄物による発電計画量 約4.6GW