廃太陽光パネルからの有価金属の回収

開始時期

2021年06月　廃太陽光パネルのセルシートから金属を回収する特許を取得

　　　　　　「金属回収方法」　特許第6905103号

2022年03月　秋田県大館市のエコシステム花岡(株)において、廃太陽光パネルの処理に関する廃棄物中間処理業の許可を取得

2022年10月　廃太陽光パネルの受入処理を開始

技術やビジネスモデルの説明

日本国内の太陽光パネルの導入は固定価格買取制度（FIT)の開始に伴い急速に増えてきている。導入された太陽光パネルは2035年前後から多量に廃棄されることが想定されており、単純に埋立処分がなされると処分場の残余容量を逼迫させることから、最大限にリサイクルを行う手法の確立が求められている。

DOWAエコシステム(株)では廃太陽光パネルに含まれている、銀や銅などの有価金属に着目し、これらを効率的に回収する方法を開発した。

廃太陽光パネルは、アルミフレームはずし及びガラス除去を行う装置の開発と導入によって、リサイクルが進められている。しかし、アルミフレーム及びガラス除去後のセル/EVAシートについては、銀や銅などの有価金属が含まれるものの濃度が低いためそのままでは製錬原料にならず、また鉛等の有害物質も少なからず含まれていることから有害物質の適正管理も必要になるという課題を有している。

DOWAエコシステム(株)ではセル/EVAシートを破砕・選別することで有価金属を製錬原料となる濃度まで濃縮する技術を開発し、実際の廃太陽光パネルを処理し、製錬原料として再資源化するとともに有害物質の適正管理も実現した。

また、廃太陽光パネルの適正処理を目指す「PV CYCLE JAPAN」に所属し、各地の処理会社と連携して全国の廃太陽光パネルを集荷・処理する体制を構築している。