casestudy 取組事例

ラベル台紙の水平リサイクル「資源循環プロジェクト」

[企業・団体名] 資源循環プロジェクト 日榮新化株式会社東洋紡株式会社シオノギファーマ株式会社

構成メンバーとその役割、連携のポイント

サプライチェーンを構成する各社が協力し、サーキュラーエコノミー・水平リサイクルを実現しています。

■ 共同運営企業

 ・日榮新化株式会社

  ラベル原反の開発・設計・製造(粘着加工)

  使用済み「リサイクル専用台紙」の最終分別・マテリアルリサイクル

 ・東洋紡株式会社

  リサイクル専用台紙の開発・設計・製造

 ・シオノギファーマ株式会社

  リサイクル専用台紙を使用したラベルの製品への適用・社会実装

 ・株式会社トッパンインフォメディア

  ラベルの印刷・成形加工、従来ラベルとの品質比較評価

 ・三井物産ケミカル株式会社

  LCA算出モデルの確立、事業の周知

 ・ヤマトボックスチャーター株式会社

  使用済み「リサイクル専用台紙」の回収、回収スキームの最適化


■ 参画企業

35社(2024年7月時点)

https://www.shigenjunkan.com/participation


沿革

2020年4月 プロジェクト発足(日榮新化㈱社内プロジェクト)

2022年3月 5社共同開発契約締結

2022、2023年度 環境省令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金「脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」(補助事業・2ヵ年)に採択。リサイクル技術・設備を確立

2023年3月 「リサイクル専用台紙」を使用したラベルをシオノギファーマ製品(医療用医薬品)に適用

2023年8月 日榮新化㈱とヤマトボックスチャーター㈱で「資源循環プロジェクト回収スキームの最適化に向けたロジスティックスパートナーシップ協定」を締結

2024年4月 「日榮新化㈱三重RP工場」竣工


取り組み内容

ラベル台紙(剥離紙)は、一般的に回収が困難な紙と樹脂の複合材料が使用されているため、大量の産業廃棄物となり焼却処分されております。本プロジェクトでは、これらのラベル台紙をPET系合成紙製の「リサイクル専用台紙」に置き換え、使用後に有価物として回収しマテリアルリサイクルします。そして、この再生原料を再び「リサイクル専用台紙」の原材料に使用することで、Film to Filmを実現。「ラベル台紙の水平リサイクル」を社会実装します。私たちは、プロジェクト内でリサイクルの動静脈機能を確立させ、資源が水平循環し続けるクローズドループを形成することで、“CO2排出量の削減”と“ラベル台紙の廃棄をゼロに“する循環経済の実現を目指しています。


実績や目標など

2024年7月時点で35団体が本事業に参画し、既にシオノギファーマ、花王、JA全農岐阜をはじめとした8社のユーザーで台紙の分別・回収が始まっています。2024年4月に竣工した本プロジェクト専用のリサイクル工場では、これらユーザーから回収した「リサイクル専用台紙」のリサイクルを段階的に開始しており、2024年度は年間約15tのリサイクル(廃棄物削減)と年間約169tのCO2排出量削減に至る見通しです。2026年に年間200t、2030年には年間500tのリサイクルを目標にしています。最終的には「ラベル台紙の廃棄ゼロ」に向け、国内外に於いて具体的な取り組みを実行して参ります。 

2023年7月  日本パッケージングコンテスト 「包装技術賞 適正包装賞]受賞

2023年9月  第6回エコプロアワード 「優秀賞」受賞

2023年10月 アジア包装連盟 アジアスターコンテスト 「アジアスター賞]受賞

2024年6月  第51回環境賞 「優良賞」受賞                                            


取組を紹介したURL等

https://www.shigenjunkan.com/