casestudy 取組事例

セメント製造プロセスを利用した廃リチウムイオン電池リサイクルシステム

[企業・団体名] 太平洋セメント株式会社

開始時期(予定)等

事業開始:2020年4月

技術やビジネスモデルの説明

松田産業株式会社と共同で技術開発と事業立上げを進めている。経済産業省、環境省及び敦賀市のご支援をいただき技術開発、実証を進めてきた。車載用、定置用の大型リチウムイオン電池のリサイクルに関する事業。大型リチウムイオン電池のパック、モジュールを構成する金属、プラスチック、電極材料(レアメタル)等を100%リサイクルすることを目的とする。100%リサイクルのために、電池のパックで解体が容易な部品は事前に解体し、そのままでは分解、破砕が難しいモジュール本体については、電池を構成する金属を酸化させずに、電池内部の可燃性の電解液を焙焼により無害化する。焙焼による無害化後、破砕選別により、各種金属、電極素材を分離、資源として回収できない残渣はセメント製造工程でサーマルリサイクルを行う。

本技術はセメント製造工程と連携することにより、電池に含まれるフッ素化合物を低コストで無害化できる他、電池の持つ熱量を最大限活用するため、焙焼に係るエネルギーを低減できる。また、連続バッチ処理であるため、異なる電極材の電池を効率良く処理することができる。

実績や目標など

現在、グループ企業の敦賀セメントに設置している設備では1日10tの処理が可能。

取組を紹介したURL等

https://www.taiheiyo-cement.co.jp/news/news/pdf/200806.pdf