casestudy 取組事例

再生鉄の循環スキーム構築

[企業・団体名] パナソニック株式会社

当社は東京製鐵(株)様と共同で、使用済み家電製品から発生する鉄スクラップをリサイクルし、再び当社グループの製品材料の鋼板として使用する再生鉄の資源循環取引スキームを、2013年7月から開始しました。使用済み鉄スクラップを支給し鋼板として買い戻すスキームは、国内電機業界初の取り組みとなります。

具体的には、パナソニックエコテクノロジーセンター(株)およびパナソニックエコテクノロジー関東(株)で回収された家電製品由来の鉄スクラップを、東京製鐵様の工場に納入し、同工場で電炉鋼板に加工後、再び当社がそれを調達し製品に活用します。2010年から東京製鐵様と検討を始め、再生鉄の品質を製品に使用できるレベルまで上げたり、加工性を向上させたりするための技術開発を行い、電炉鋼板特性に合った使い方を抽出し、さらに用途ごとに要求される特性(形状や強度、溶接性など)をチューニングして、2011年より電炉鋼板の薄板を製品へ導入してきました。そのような実績を経て2013年、当社資本の家電リサイクル会社から納品された鉄スクラップを電炉鋼板に使用するスキームが実現しました。

当初、当社からの鉄スクラップの提供は月50トン程度でしたが、2020年度は1年間で2,600トン以上を東京製鐵様に納品し、住宅用天井材や洗濯機など当社製品に利用しています。

■参考URL

https://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/eco/resource/recycling_oriented_manufacturing.html