casestudy 取組事例

深刻化する廃プラスチック問題への貢献

[企業・団体名] 日本製鉄株式会社

開始時期(予定)等

2000年~

技術やビジネスモデルの説明

日本製鉄では、資源リサイクルによる循環型社会形成に貢献するとともに、省エネ・CO2排出削減も目的に、容器包装プラスチックを主な対象として、製鉄所内に、異物除去、破砕機、減容成形機等からなる事前処理設備およびコークス炉への装入設備を設置し、コークス炉化学原料化法によるケミカルリサイクルを2000年より行っています。

当社は、一般家庭から回収された容器包装プラスチックを、コークス炉を使ったケミカルリサイクル法により100%再資源化しています。具体的には、40%を炭化水素油、40%をコークス炉ガス、20%をコークスの一部として活用しています。

実績や目標など

当社は5製鉄所7地区でコークス炉を使用して、全国の家庭から回収される容器包装プラスチックの約3割に当たる年間約20万トンをケミカルリサイクル法により残渣も発生させず全て再資源化しており、約60万t-CO2の削減に寄与しています。

現在、全国の自治体と提携し、全国で回収される量の約3割にあたる年間約20万トンを処理しています。当社のコークス炉を使用したリサイクルは、リサイクル効率が非常に高く処理能力も大きいため、地域におけるサーキュラーエコノミーに寄与しています。これまでの累計処理量(2000~2020年度)は約348万トンに至り、CO2削減量で1,110万トンに相当します。近年では、化学繊維や食品トレイも同方法でリサイクルし、プラスチック製品等に再資源化しています。更に、今後予想される、更なるプラスチック処理ニーズに応えるべく増処理を含めた技術開発※にも鋭意取り組んでいます。

また、各製鉄所のプラスチックリサイクル工場においては、工場見学を実施しており、特に首都圏にある東日本製鉄所君津地区では、2019年度に8,650名を受け入れるなど、地域の環境教育にも貢献しています。

※具体的な内容は、2020年6月に日本経済団体連合会「チャレンジ・ゼロ」宣言を通じて公表しています。

取組を紹介したURL等

https://www.nipponsteel.com/news/20191218_100.html

https://www.nipponsteel.com/csr/env/circulation/waste.html

https://www.nipponsteel.com/csr/plastic-recycle/

https://www.challenge-zero.jp/jp/casestudy/217