casestudy 取組事例

北海道産マツ材を活用した日本初の高層ハイブリット木造ホテル

[企業・団体名] 三菱地所株式会社

開始時期(予定)等

三菱地所(株)(以下、「当社」)は北海道において、グループ会社である(株)ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツを運営会社とし、北海道木材(カラマツ・トドマツ)を積極的に活用した日本初の高層ハイブリット木造ホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園」を2021年10月1日にオープンします。

技術やビジネスモデルの説明

本ホテルは、日本で初めてRC造と木造をハイブリットさせた高層建築物であり、中低層階では、RC造建築物において天井の木質化を実現する製品である「MIデッキ」(当社で特許取得済みの新製品)を採用して木の温もり、香りを感じられる空間を創出し、上層3フロアを純木造で建築することで高層建築物での木材の構造材利用(本ホテルでは1,050㎥の木材(約80%が北海道産)を構造材で活用)の可能性を証明した事業です。

実績や目標など

昨今、国産材の活用が急務と言われている林業分野において、デベロッパーの立場から、森林グランドサイクル(森林資源・経済循環の維持拡大と 社会の持続可能性実現に貢献する)を実現した事業となります。当社としては、今後も国産木材の活用を積極的に行っていくべく、木造・木質建築物で活用可能な製品を製造するMEC Industry株式会社を2020年1月に設立しています。外壁に活用した木材の端材で一部内装家具を制作する等、資材の再利用にも注力した事業です。

また、上記の「MIデッキ」は、通常、RC打設時に使用され最終的には廃棄される型枠材(仮設材)を天井仕上げ(仕上材)として兼用利用できる新しい建材であり、建築資材の削減、工期の短縮及び昨今職人の高齢化が問題視されてる建築現場において、労務負担の削減も実現する商品であり、本ホテルにおいては徹底的に地産地消に拘り、原木の加工、製品の製造等をすべて北海道の企業と共同で制作しました。

今後は、「MIデッキ」をはじめとする国産木材を活用した新建材をMEC Industry社で製造し、当社及び当社グループの物件のみならず他社様の物件にも積極的に販売することで、国産材の活用(消費)及び森林資源循環、環環境保全に貢献していきたいと考えています。

取組を紹介したURL等

ザ ロイヤルパーク キャンバス 札幌大通公園 プレスリリース

https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec200326_odorinishi1.pdf

MEC Industry株式会社HP

https://www.mec-industry.com/