クラウドサービス:自社のデータセンターを活用した低炭素・資源循環型システムに基づくサービスの環境効果
[企業・団体名] 富士通株式会社
開始時期(予定)等
2019年6月から2020年3月
技術やビジネスモデルの説明
当社では、ICT機器の環境配慮設計、最先端のセキュリティと堅牢な設備を備えたデータセンターでのICTインフラの最適運用、リサイクルセンターでの資源回収など、ライフサイクル全フェーズでの最適運用を活用したクラウドサービスを提供しています。データセンターにサーバを集約することで、オンプレミスに比べて効率的なサーバ運用・データ処理が可能です。通常、顧客側で使用される定年数が経過して処理能力が低下すると処分・リユース品として販売されるが、当社では自社データセンター内でのサーバやストレージなどICT機器について、保守部品へのリユース(リファービッシュ部品の活用)や使用後のリサイクルにおいて高効率な資源回収を実現しています。また、データセンターで空調設備などの最適化・省エネ運転をすることで、資源・エネルギー面での環境負荷の低減に貢献します。
本取組は、環境省「平成31 年度IT等を活用した低炭素型資源循環システム評価検証委託業務」の1つのサービス事例として、「自社のデータセンターを活用したクラウドサービス事業」が、低炭素・資源循環面での削減効果を定量的に評価することを目的に、温室効果ガス削減量、天然資源削減量、廃棄物等排出削減量などの削減効果の試算を行いました。この結果を活用して、環境負荷の大きい部分としてのデータセンターにおける使用時の電力を再生可能エネルギーに代替する施策などを明確化できたことで、翌年2021年度にはFJCloudは2022年度までに再生可能エネルギーを100%導入すること決め取り組みを加速しています。また、資源循環の効果を明確化できたことにより、サーキュラーエコノミーの側面から、製造メーカとしてデータセンターを運用することのメリットを確認できました。そこで、ICT機器の持つ機能、部品の持つ機能を最大限活用するメンテナンス工程や仕組み、リサイクル工程までトータルでサポートすることの意義が示されました。社会で拡大するクラウド化を、当社はCO2削減効果と資源循環の両側面からの環境価値を訴求できる1つの解決策として自社のデータセンターを活用したクラウドサービスを活用して、社会システムをよりグリーンに、そして持続可能な変革として進めるためのDXを推進します。
実績や目標など
EcoBalance会議2020にて発表(2021年3月4日)
Environmental impacts of servicizing :A case study of Life Cycle Assessment in Cloud services with a low carbon and resource circulation system
取組を紹介したURL等
当社ホームページ「サービサイジングにおけるLCAの実施」
https://www.fujitsu.com/jp/about/environment/lca/
社外ページ EcoBalance国際会議の要旨集
https://www.ecobalanceconference.org/conference/2020/pdf/EcoBalance2020Abstract_0225.pdf
- リデュース
- リユース/効率的な利用
- リサイクル
- 再生可能
- 設計段階
- 生産段階
- 利用段階
- 廃棄段階
- 情報プラットフォーム
- 金属
- プラスチック
- 自社独自の取組
- 政府・公的機関との連携
- 大学・研究機関との連携
- 実用段階にある取組(一般に販売しているなど)
- 単一企業グループによる取組