casestudy 取組事例

メルカリ・ヤクルト山陽・安芸高田市・三次市による地域内リユース推進の実証実験

[企業・団体名] 株式会社メルカリ 株式会社ヤクルト山陽 広島県安芸高田市 広島県三次市

取り組みの概要

今回の取り組みは、株式会社メルカリ、株式会社ヤクルト山陽、および広島県安芸高田市・三次市が連携し、地域で回収した”まだ使える”不要品をEコマースプラットフォーム「メルカリShops」で販売する実証実験です。

「メルカリShops」を活用し、自治体の不要品を販売する取り組みは、これまで全国38自治体(2024/7/8時点)と進めてきました。

しかしながら、運用にかかる人件費や回収後の保管場所確保など、自治体が自らリユースを進める上での課題も浮き彫りになっていました。

こうした課題を解決するために、ヤクルト山陽の地域に密着した「宅配システムやヤクルトセンター・営業所」を”まだ使える”不要品の回収および、リユース品の販売拠点として有効活用する取り組みを開始しました。

本取り組みにより、自治体としては民間の事業者のサポートを得て、ごみの削減や地域におけるリユース文化の定着をより一層進めることができます。


ヤクルト山陽としては経営資源を活用したリユースという「新たなサービスの提供」によって、地域の活性化、環境への貢献、およびお客さまとの接点強化によって既存事業との相乗効果が期待できます。


検証期間

本実証実験は2024年6月5日に発表し、2025年3月までを検証期間としています。取り組み期間における効果検証結果を踏まえて、2025年4月以降の取り組み方針を定めていく予定です。


座組みの説明

メルカリとしては、「メルカリShops」を活用し、ヤクルト山陽およびお客さまが不要品を簡単に出品・購入できる仕組みを提供します。

ヤクルト山陽は、ヤクルトレディによる自宅訪問やヤクルトセンター・営業所といったネットワークを活用し、効率的に”まだ使える”不要品を回収、ヤクルト山陽の「メルカリShops」アカウントで販売します。

実証実験期間における売上金の用途につきましては、下記①〜③の回収手段に応じて定めています。


①ヤクルトセンター・営業所での店頭回収

②ヤクルトレディによる自宅への訪問回収

→①、②の売上については一部梱包に係る資材代などを除いて、自治体や福祉団体と連携して社会貢献活動に活用されます。回収したモノの所有権はヤクルト山陽に移るため、売上金の用途は自由に定めることができる座組みになっています。


③安芸高田市・三次市から寄せられた“まだ使える”不要品の回収

→安芸高田市・三次市の市民サービス向上のための活動費として活用されます。


取り組みの反響・実績

6月5日に広島市内で行ったメディア発表会の結果、広島県内の全局でのメディア露出に繋がり、NHKでは全国ニュースでも紹介されました。

本取り組みに携わっているヤクルトレディからも「お客さまのためになることをしている実感があるので今後も続けていきたい」といったポジティブな声が寄せられており、活動の原動力となっている状況です。


また、本実証実験の実施にあたっては、国立大学法人東京大学インクルーシブ工学連携研究機構(東京大学RIISE)「価値交換工学」と連携し、リユースの推進を通じて生まれた温室効果ガス(GHG)の削減貢献量を算出する効果測定を行います。

中長期的には横展開可能な地域循環のモデルケースとしていくことを目指し、自治体や企業との連携を通して社会全体で「捨てる」をへらし、サーキュラーエコノミーの実現に取り組んでまいります。


取組を紹介したURL等

・メルカリのプレスリリース

https://about.mercari.com/press/news/articles/20240605_mercari_yakultsanyo_akitakata_miyoshi/

・オウンドメディア「merpoli」のレポート

https://merpoli.mercari.com/entry/2024/06/21

・株式会社ヤクルト山陽HP掲載のお知らせ

https://yakult-sanyo.jp/information/?detail=1290

・日本経済新聞掲載記事

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC314AZ0R30C24A5000000/